もしもの時に役に立つ救出後の猫の救急法8選!ケースに学ぶ猫の処置方法をご紹介

万が一愛猫が溺れて水を吸い込んでしまったら、あなたはどうしますか?動物病院に連れて行くことはもちろんですが、適切な救急法を知っていれば、愛猫の危険を可能な限り早く守ることが可能となります。人間の場合は救急法を学ぶ機会も多いかと思いますが、猫に関しては飼い主さんなどが能動的に学ばないと適切な救急法がいまいちわからないのではないでしょうか。そこで今回は、もしもの時に役に立つ猫の救出後の救急法を8選まとめてご紹介したいと思います。

目次

猫の救出後の救急法:①猫が溺れたケース

猫は泳ぎが苦手な動物です。溺れた時に猫の肺まで水を吸い込んでしまうことも考えられます。猫に意識がある場合は、体の水気を拭って、温めます。猫が意識不明の場合は、逆さまにして、猫に入った水を出す必要があります。猫の呼吸が止まっている時は、人工呼吸をすることをオススメします。

猫が溺れた場合の救急法と処置方法:①猫を逆さにして水を出す

救急法として、猫の後ろ足を片手で持ち、空いている手で胴を支えてあげてください。猫を逆さまにしてください。猫の状態を20秒ほど維持して、その後水を吐き出すまでゆすると良いでしょう。

猫が溺れた場合の救急法と処置方法:②猫の人工心肺蘇生法を行う

猫の前足の付け根から2センチ程度内側に手を当て、心臓が動いているのか確認します。猫の心臓が万が一止まっていたら、飼い主の方に頭が来るように向けて、横に寝かせます。両手で猫の体を挟むように持ち、「1、2」と指に力を入れて押さえ、3で力を抜きます。猫の呼吸が戻ったか確認して人工呼吸をしてください。

猫が溺れた場合の救急法と処置方法:③猫の軌道を確保して、人工呼吸をする

猫の呼吸が止まっていて、心臓が動いている場合は、猫に人工呼吸をします。手で猫の口を押さえ、首を伸ばして、軌道を確保して、鼻から息を3秒程度送ります。胸部が膨れるまで息を吹き込み、猫が自分で呼吸ができるようになったかどうかを確かめます。呼吸が再開するまでこれを繰り返します。

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猫の救出後の救急法:②猫が骨折したケース

猫の歩き方がおかしかったり、立てなかったりする場合、骨折の可能性が考えられます。まず、猫の骨が露出しているのか、猫は出血しているのか、を飼い主さんは確認してください。その場合、猫の無理のない姿勢で横にしてあげてください。神経や血管を傷つける恐れがあったり、やたら動かしたりと、触ったりしないように、骨折の種類に合わせて適切に処理して動物病院で獣医師の先生に相談してください。

猫の救急法と処置方法:①もし猫の背骨が骨折したら、態勢を固定する

猫が背骨を骨折して、立てなかったりあるいは動けなかったりする場合は、平らな板にタオルを敷いて猫を寝かせてください。その際に、猫を動かさないようにしてください。なぜなら、猫の骨や神経がずれる可能性があるからです。猫を包帯などで板をぐるぐるとくくりつけて、固定した状態にして、動物病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救急法と処置方法:②もし猫の骨が露出していた場合

猫の骨が露出していたり、痛みがひどく添え木が難しい場合、猫に無理がかからないように寝かせます。傷口のクッションの代わりに、タオルなどを敷きます。傷口には出血を防ぐため、ガーゼを当ててください。平たい板にのせたり、圧迫しない環境を作って、動物病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救急法と処置方法:③猫の足の骨折は添え木で固定する

猫の足などを骨折していた場合、骨が変形していたり、露出したりしていない場合は、割り箸などの棒状のもので固定してください。猫にテーピングして、固定します。その上から猫に包帯を巻いて補強して平たい板などで、固定した状態にして、動物病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救出後の救急法:③猫が出血したケース

猫同士の喧嘩や事故による外傷で、出血している時は、まず傷口に異物があるかどうかを確認します。猫の異物があれば取り除いた後、水道水で傷口を洗い流します。その後、猫にガーゼを押しあてて、止血します。猫の出血がひどい場合は、傷口より心臓部に近いところに包帯などを巻いて止血して、病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救急法と処置方法:①猫の出血箇所の殺菌を水道水で流す

猫の出血があったら、まず傷口に異物が入っていないか確認してください。万が一、猫の傷口に異物がある場合、異物を取り除いでください。次に水道水で猫の傷口を洗い流します。毛の長い猫の場合は、患部の周りの毛を切って、きれいに洗い流すと良いでしょう。

猫の救急法と処置方法:②猫の腹や胸の出血はサポーターで止血する

猫の胸部や腹部から出血している場合は、傷口を消毒した後、ガーゼを患部に当てて、止血します。猫の包帯やテープではとめにくいので、筒状のネットのサポータやストッキングなどの伸縮性のあるものに選び、切り込みを入れ、胴体部分を包むようにするとよいでしょう。

猫の救急法と処置方法:③猫の出血がひどい時は止血します

猫の出血がひどく、ガーゼで押さえだけでは血が止まらない場合は、ひも状のものを使って止血します。具体的には、猫の足などから出血している時は、心臓部に近いところに包帯やバンダナを巻き、結んでください。その結びに目にさらに割り箸などを結んで、ねじって、締め上げます。猫が壊死するリスクがあるので10分から15分程度にひもや緩めてください。

猫の救出後の救急法:④猫が熱中症になったケース

猫が風通しの悪い暑い場所、あるいは暑い場所に閉じ込められていると、体温が急激に上がったり、あるいは熱中症にかかってしまうリスクがあります。結果、猫の呼吸が早くなり、ぜーぜーとあえぐようにしていたら、熱中症の疑いがあります。すぐに愛猫をすずしい場所へと移動させてください。水にひたしたタオルで全身で包んだり、水に浸したりして、体温を下げます。

猫の救急法と処置方法:猫に冷たいタオルを使う

「ゼーゼー」と猫が舌出して苦しんでいる場合、荒い呼吸をしたり、よだれを垂らしていたら、猫の熱中症の症状です。すぐに風通しのよい、涼しい環境に猫を移してください。加えて、熱中症の処置方法として、猫の全身を濡れタオルなどで包んで冷やしてください。簡易にタオルを水道水をかけても猫の熱中症に有効です。

猫の救出後の救急法:⑤猫が感電したケース

猫はひもで遊ぶのが大好きです。電気コードにじゃれついているうちに、コードが切れて、猫が感電するケースがあります。とりわけ、子猫の場合好奇心旺盛すぎて電気コードの事故を引き起こしやすかったりします。対処方法としては、その電気のコンセントを抜き、猫の感電するリスクをなくすことが大切です。

猫の救急法と処置方法:猫の口を開けさせ、気道を確保する

猫の感電によりショック状態に陥っていたら、処置方法として片手で猫の頭をしっかり持ち、口を開けさせ、舌を出し、気道を確保してあげてください。万が一、猫の心臓が止まっていたら、前に説明した溺れた時の人工心肺蘇生法をしてあげてください。猫の呼吸が止まっていたら、猫の人工呼吸をしてください。また、すぐに動物病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救出後の救急法:⑥猫がやけどしたケース

猫がやけどした場合、猫のやけどした部分を冷やします。猫の部分やけどならば、そこだけ濡れタオルを巻いて冷やします。全身やけどなら全身を水につれます。注意したいのが、猫の頭部に水をかけると、パニックとなるケースがあります。そうではなく、猫のやけどした箇所だけタオルで冷やすようにしてくださいね。動物病院に連れて行く場合は、氷のうなどを当てます。

猫の救急法と処置方法:猫の全身やけどは水に浸す

猫のやけどの処置方法は、全身に水をかけて冷やします。水に浸したタオルで全身を包むのも有効です。これらの救急法や処置方法は、猫を洗面器などにおいて行うと良いでしょう。患部の熱が下がらない時は、流水をかけるようにしてください。猫の頭に水をかけるのは厳禁です。

猫の救急法と処置方法:猫のやけどが一部分の場合

処置方法として、直接猫がやけどした部分に触れると、猫の皮膚がむけてしまうので注意が必要です。猫の患部に濡れたタオルを巻き、その上から氷のうをあてて冷やします。軟こうなど塗る飼い主さんが意外にいますが、塗ってはいけません。すぐに動物病院の獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救出後の救急法:⑦猫がハチに刺されたケース

猫が飛んでいる虫にじゃれて、ハチなど毒を持つ虫に刺されてしまうことがあります。すぐに猫に針を抜いて、氷ののうなどで冷やして、動物病院に連れて行きましょう。ハチのアレルギー反応を起こすことがあります。具体的には、呼吸困難や痙攣が起こすことがあります。この場合の救急法は、猫の首をまっすぐにして、気道を確保して、動物病院で獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救急法と処置方法:①ハチに刺された猫の針をピンセットで抜く

処置方法として、猫がハチに刺されると、その箇所がはれて、猫は当然痛がることになります。その際に、猫の針をピンセットで刺さった針を抜きます。針が皮膚の中に残らないように気をつけてください。

猫の救急法と処置方法:②猫を氷のうを患部に当て冷やしてください

ハチの針を抜いたら、はれをひかせるために、氷のうなどを猫の患部に当てて、冷やします。

猫の救出後の救急法:⑧猫の転落や交通事故のケース

猫が車にはねられたり、高いところから飛び降りたり、うまく着地できなかった時には外傷や骨折がないかを確認してください。外傷や骨折があった場合は、猫の骨折②のケースを参考にしてください。猫は外から見ても問題なさそうに見えても、猫の内臓が破裂することあります。異変があれば、必ず動物病院で獣医師の先生に見てもらってください。

猫の救急法と処置方法:①猫を平らな板に布を敷き、上に寝かせる

猫に骨折や外傷がないのかを確認して処置する必要があります。猫の処置は、持ち運ぶ際に、安定感が必要となりますので、平らな板で布を敷き、その上に猫を寝かせて運ぶようにしてください。

特に注意したいのは、鼻や口から血を流している場合、内臓破裂の危険性がありえます。救急法として、猫の血を拭って、息苦しくないように気道を確保して、揺らさないように注意してください。必ず動物病院で獣医師の先生に見てもらってください。

もしもの時に役に立つ猫の救急法のまとめ

「たら、れば、なら」は当然起らないほうが望ましいですが、愛猫が万が一怪我した時に動揺しないためにも処置方法を確認してくださいね。人間の場合は学校や職場などで救急法を学ぶ場が多いかと思いますが、猫の場合は学ぶ機会がそもそも少ないかと思います。大切な愛猫の緊急時は、獣医師の先生だけでなく、飼い主さんも守れるのです。

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